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6月1日は気象記念日です。明治8(1875)年6月1日に現在の東京都港区虎ノ門にて地震の観測を開始、さらに明治17(1884)年6月1日には全国の天気予報の発表が開始されました。観測開始から数えると令和7(2025)年は150年の節目の年になります。
私が気象業務に初めてかかわったのは、40年ぐらい前になりますが、広島で過ごした学生時代のアルバイトです。今年3月で終了となったNTTの177お天気ダイヤルの吹き込みです。目の前の鉄琴を「ピンポンパンポーン」と決められた音を叩き、目の前のマイクに向かって「広島地方気象台午後6時発表の天気予報をお伝えします・・・」と吹き込んでいたのです。夜勤のアルバイトで18時・21時・0時・6時の4回の吹き込みです。穏やかな夜であれば4回の吹き込みだけなので、学生としては有難い仕事でしたが、大雨の時や台風が接近しているときは、注意報や警報が発表されるごとに吹き込み直すので、一晩中吹き込んでいることもありました。
今や気象情報はいつでもどこでも見聞きできるようになりました。学生時代のアルバイトの頃から考えると、気象衛星などの観測技術は進歩し、スーパーコンピューターによるモデルの開発やデータの処理能力は格段にアップし、最新の技術を駆使した気象情報は発展をし続けています。
気象予報士の精度も整備され、民間の気象サービスが充実することにより、多くの方々が時間的にも空間的にも精度の高い緻密な情報に接することができるようになりました。災害が多発する昨今において、気象情報は命を守る情報です。150周年が転機となり、天気の情報がさらに進化することを願っております。